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2006年11月 2日 (木)

秋の情景

風に運ばれる枯葉の音が耳に心地よい季節になりました。

カサコソというあの音がワタシは大好きです。

そしてワタシにはこの季節にしか見られない好きな情景もあります。

それは柿の木の向こうに見える、抜けるような青空です。

正確に言うなら、柿の実の橙色と葉の落ちた枝の黒色、それに透き通った青色の
美しいコントラストが大好きなのです。

なんかこう、胸がきゅ~んとなりませんか?
あの情景。

そしてまた、この情景はワタシにとって思い出の情景でもあります。

それは小学校5年生の時のこと。

まさに今頃の季節、図工(懐かしい響き!)の時間に外で写生をすることになりました。

場所は学校から徒歩5分ほどの所にある、我孫子市の白泉寺。
普段は住職さえもいない小さなお寺です。

敷地内の何を書いてもよかったのですが、ワタシは手っ取り早く本堂を書き出しました。

が、しばらくすると…

   うひゃ~!!

      瓦が細かくて、

        書くのが面倒臭え~!! ( ̄ロ ̄;)

小学生にして「面倒臭い」などと思うとは、我ながら恐るべきモノグサです。

そして更にモノグサ小学生は思いました。

そうだ。
周りにあるものから書いてやろう。
そのうちに授業が終わる時間になるだろう。
我ながら名案だ!!
いひひ…。 
(* ̄m ̄)

なんという小学生でしょうか…。
明らかに親の育て方に問題があると思われます。

まずは手前にある柿の木から書いてやるか…。

ワタシは書き出した本堂の瓦はそっちのけで柿の木を書き出しました。
絵心は皆無のワタシですが、そこはモノグサとは言え小学生。
それなりに一所懸命に書きました。

で。
ワタシの思惑通りに、柿の木を書き上げた頃に授業が終了しました。

児童の書いた絵を先生が見て回ったのですが、ワタシの絵を見た先生が言ったのは…

おう、にゃん太郎(もちろん本名で呼ばれましたが)
嘘を書くなよ、嘘を!!

   え っ ! ?  ( ̄□ ̄;)

理由の説明も無しのいきなりの嘘つき扱いに、ワタシは言葉を失い涙目になりました。
あまりの心無い言い方に深く傷ついたのです。

ワタシの表情に慌てたのか、先生は優しく言いました。

柿の木をよく見てみなよ。
実はこんなにいくつも付いてい無いだろう?
葉っぱだって、もう何枚も無いだろう?

たしかに先生の言うとおりだ…。

はい。
ワタシの書いた柿の木にはたわわに実がなり、青々とした葉が茂っています。
これは絵心うんぬんではなく観察力不足、もっと言うならいい加減さの賜物です。

しかし言い方ってもんがあるじゃんか…。

その日は一日中先生の言葉が頭から離れずトボトボと帰宅の途に着いたのですが、
途中でふと我が家に柿の木があったことを思い出しました。
そして傷心のモノグサ小学生は家に入る前に、庭の片隅で柿の木を見上げたのです。

その時にワタシの目に飛び込んだのは

晩秋の青空に浮かび上がったかのような二つの橙色。

雄々しい黒ずんだ枝。

おりからの風に負けまいと必死に枝にしがみつく一葉。

この劇的な情景に理由も無く胸を打たれたことを、今でも鮮明に覚えています。

そしてその時思いました。

先生にはヒドイことを言われたけど…、
そのおかげでこんなスゴイものを目にできた。

あの時の先生の言葉が無ければ、いま柿の木を見ても何も思わないかもしれません。

心をひどく傷つけられたことは悲しい出来事でしたが、今になれば素晴らしい情景に
気付くきっかけを与えてくれたことへの感謝の気持ちで一杯です。

そしてその素晴らしいものを目にするたびに、あの先生の顔を思い出すことでしょう。

先生、お元気ですか~?

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